コラム 2026年1月21日

「仕事にやる気が出ない…」その悩み、一人で抱えていませんか?就労移行支援があなたの「働く」を見つけるまで

「朝、起きるのがつらい」「仕事に行きたくない」「何のために働いているのかわからない」。そんな風に、仕事への「やる気」を失っていませんか?

もしあなたが障害を抱えながら働いている、あるいはこれから働こうとしているのなら、その悩みは決して珍しいものではありません。むしろ、それは「今の環境や働き方が、あなたに合っていないのかもしれない」という大切なサインです。

私たち就労移行支援事業所は、そうした悩みに寄り添い、あなたが自分らしく、やりがいを持って働き続けるための「道筋」を一緒に見つける専門家です。この記事では、「やる気が出ない」という悩みの正体を解き明かし、就労移行支援がどのようにしてその問題を解決に導くのかを、具体的なデータと共にご紹介します。

なぜ「やる気」は消えてしまうのか?障害のある方が直面する5つの壁

「やる気が出ない」のは、決してあなたの根性や努力が足りないからではありません。多くの場合、その背景には構造的な問題が潜んでいます。障害のある方が働く上で特に直面しやすい5つの壁を見ていきましょう。

1. 仕事内容のミスマッチ:「やりがい」と「できる」のズレ

離職の最も大きな原因の一つが、仕事内容のミスマッチです。これは2つの側面があります。

  • 難しすぎる業務:自分の能力や障害特性に合わない難しい業務は、過度なストレスと自信喪失につながります。
  • 簡単すぎる業務:逆に、能力に見合わない単純作業ばかりでは、「誰でもできる仕事だ」とやりがいを失い、成長実感も得られません。

企業側も、障害のある社員にどのような業務を任せればよいか分からず、結果としてミスマッチが起きてしまうケースは少なくありません。この「ズレ」が、日々のモチベーションを少しずつ削いでいくのです。

2. 職場の人間関係とコミュニケーション不全

障害の有無にかかわらず、人間関係は離職の大きな要因です。特に、障害特性からコミュニケーションに苦手意識があったり、自分の意思をうまく伝えられなかったりすると、職場で孤立しやすくなります。

また、周囲の社員に障害への理解が不足していると、「当たり前にできるはず」といった思い込みや、逆に腫れ物に触るような過剰な気遣いが生まれ、円滑な関係構築を妨げます。厚生労働省の調査でも、精神障害のある方の離職理由として「職場の雰囲気・人間関係」が最も多く挙げられています。

出典:厚生労働省「障害者雇用実態調査」を基に作成

3. 不十分な合理的配慮と「過剰な配慮」の罠

合理的配慮とは、障害のある人が他の従業員と平等に働けるように、企業が提供するべき調整や変更のことです。例えば、「聴覚過敏のある人に静かな席を用意する」「疲れやすい人に時短勤務を認める」といった配慮がこれにあたります。

この配慮が不足していると、心身に大きな負担がかかり、働き続けることが困難になります。一方で、良かれと思って行われる「過剰な配慮」も問題です。「危ないから」と一切の業務を任せなかったり、常に特別扱いをしたりすることは、本人の働く意欲や自尊心を傷つけ、「自分は必要とされていない」という疎外感につながります。

4. キャリアパスへの不安と不公正な評価

「この会社にいても成長できないのではないか」「ずっと同じ作業を続けるだけで、将来が見えない」。こうしたキャリアへの不安も、モチベーションを低下させる大きな要因です。障害があるという理由だけで昇進や昇給の機会が与えられなかったり、評価の基準が不透明であったりすると、仕事への意欲は著しく低下します。

パーソル総合研究所の調査では、障害者雇用で働く人のうち、係長以上の役職に就いているのはわずか7.2%に留まり、多くの人が長期的なキャリア形成に課題を感じている実態がうかがえます。

5. 心身のセルフケアと健康状態の悪化

障害のある方は、日々の通勤や業務遂行に、健常者以上のエネルギーを消耗している場合があります。「周りに迷惑をかけたくない」という思いから無理をしがちで、疲労やストレスを溜め込んでしまうことも少なくありません。自分の体調変化をうまく上司に伝えられなかったり、相談できる環境がなかったりすると、心身のバランスを崩し、最終的に就労継続が困難な状態に陥ってしまいます。

「やる気が出ない」はあなただけのせいじゃない。データが示す定着の難しさ

これらの壁を背景に、障害のある方の職場定着は依然として大きな課題です。障害者職業総合センター(JEED)の調査によると、障害のある方が就職して1年後も同じ職場で働き続けている割合(職場定着率)は58.4%。つまり、約4割の方が1年以内に離職しているのが現状です。

出典:JEED「障害者の就業状況等に関する調査研究」を基に作成

特に、外見からは分かりにくい精神障害のある方の場合、1年後の定着率は49.3%と半数を下回っており、その困難さが際立っています。また、企業規模が小さいほど定着率が低い傾向も見られます。

しかし、希望もあります。厚生労働省の調査では、就労移行支援を利用して就職した場合、就職後6ヶ月時点での職場定着率は89.5%という非常に高い数値を示しています。

この大きな差は、専門的なサポートを受けることで、前述したような「壁」を乗り越え、安定して働き続けられる可能性が格段に高まることを示唆しています。

「やる気」を設計し直す。就労移行支援という選択肢

では、就労移行支援事業所は具体的にどのようにして「やる気」の問題にアプローチするのでしょうか。それは、単に求人を紹介するだけではありません。「自己理解」「スキル習得」「マッチング」「定着支援」という4つのステップを通じて、あなたが主体的にキャリアを築くための土台作りをサポートします。

ステップ1:自己理解を深める―「自分の取扱説明書」を作る

やる気を取り戻す最初のステップは、自分自身を正しく理解することです。就労移行支援では、専門の支援員との面談や様々なプログラムを通じて、以下の点を明らかにしていきます。

  • 得意なこと・苦手なこと:どんな作業なら集中できるか、どんな環境だと疲れやすいか。
  • 価値観:仕事に何を求めるか(安定、成長、社会貢献など)。
  • 必要な配慮:どんなサポートがあれば能力を発揮できるか(例:「指示は口頭でなくメモで」「1時間に5分の休憩」など)。

これは、企業に提出するための「自分の取扱説明書」を作る作業です。自分を客観的に理解することで、企業に対して必要な配慮を具体的に伝えられるようになり、ミスマッチを防ぐ第一歩となります。

ステップ2:スキルを習得する―「できる」を自信に変える

「自分には何もできない」という無力感は、やる気を奪う大きな敵です。就労移行支援では、働く上で土台となる様々なスキルを習得できます。

  • 基礎訓練:生活リズムの安定、ビジネスマナー、コミュニケーションスキルなど。
  • 専門スキル:PCスキル(Word, Excel)、データ入力、プログラミング、Webデザインなど、事業所によって特色ある専門スキルを学べます。

小さな「できた」を積み重ねることで、失っていた自信を取り戻し、「自分も貢献できる」という自己効力感(やればできるという感覚)を高めることができます。これが、仕事への意欲、すなわち内発的動機付けの源泉となります。

ステップ3:最適な職場を見つける―ミスマッチを防ぐ就職活動

自己理解とスキルという武器が揃ったら、いよいよ就職活動です。就労移行支援では、専門スタッフがマンツーマンであなたの活動をサポートします。

  • 応募書類の添削:あなたの強みが伝わる履歴書・職務経歴書の作成を支援します。
  • 模擬面接:自信を持って本番に臨めるよう、繰り返し面接練習を行います。
  • 企業インターン(実習):応募前に実際に企業で働くことで、仕事内容や職場の雰囲気との相性を確認できます。これはミスマッチを防ぐ上で非常に効果的です。

「就労移行支援を使っても就職できないのでは?」という不安は不要です。厚生労働省のデータでは、利用者の就職率は56.2%にのぼります。適切な準備とサポートがあれば、道は開けます。

ステップ4:定着支援で伴走する―「働き続ける」ためのサポート

内定はゴールではなく、スタートです。就労移行支援の真価は、就職後の「定着支援」にあります。働き始めると、新たな悩みや壁にぶつかるものです。

  • 定期的な面談:支援員が職場を訪問、またはオンラインで面談し、仕事や生活の悩みをヒアリングします。
  • 企業との調整:本人からは言いにくい業務量の調整や配慮のお願いなどを、支援員が間に入って企業に伝え、働きやすい環境を整えます。

この定着支援は、就職後原則6ヶ月間利用できます。さらにサポートが必要な場合は、「就労定着支援事業」という別のサービスに切り替えることで、最長3年間の支援を受けることが可能です。一人で抱え込まずに済むこのセーフティネットがあるからこそ、多くの方が安心して働き続けられるのです。

まとめ:一人で悩まず、専門家と「次の一歩」を踏み出しませんか?

「仕事にやる気が出ない」という悩みは、あなた一人だけの問題ではありません。それは、より良い働き方を見つけるための重要なきっかけです。日本における障害者雇用は年々拡大しており、2024年には雇用者数が約67.7万人と過去最高を更新しました。

出典:厚生労働省「障害者雇用状況の集計結果」各年版を基に作成

企業もまた、法定雇用率の引き上げ(2026年7月には2.7%へ)を背景に、多様な人材を求めています。しかし、ただ雇用するだけでなく、いかに「定着」し、「活躍」してもらうかという「雇用の質」が問われる時代になっています。

私たち就労移行支援事業所は、あなたと企業の架け橋となる存在です。あなたの「やる気」のスイッチがどこにあるのかを一緒に探し、あなたが能力を発揮できる環境を整え、長く働き続ける未来をサポートします。

もし今、あなたが立ち止まっているのなら、どうか一人で悩み続けないでください。お近くの就労移行支援事業所に相談することから、新しい一歩を始めてみませんか。私たちは、いつでもあなたの味方です。

まずは無料相談から
始めませんか?

あなたの状況やご希望をお聞かせください。
最適なサポートプランをご提案いたします。
ご希望の方は施設見学や体験利用も可能です。

イラスト